泌尿器科

Urology
 

診療内容・特色

2019年264件、2020年374件、2021年527件と手術件数が徐々に増加しています。2022年4月からは医師が1名増員となり3名体制で診療を行っています。

 

主な特色

当科では経尿道的手術や腹腔鏡手術などの泌尿器科手術を多く行っています。当院の周辺(特に南側)には複数の泌尿器科医が常勤する総合病院が少ないこともあり、当科で対処可能なことは出来る限り対応して自己完結する様に努めています。そのため、泌尿器科疾患全般にわたって診療を行っています。緊急症例や時間外症例に関しても出来る限り受け入れて対応しています。残念ながら、当科で対応が難しいと判断した場合は、札幌医科大学などへ紹介、相談して治療を行っています。

 

主な疾患・治療内容

年間で527件の手術治療を行っています。手術の際には札幌医科大学や近隣の泌尿器科の先生に手術応援に来ていただくこともあります。
①前立腺肥大症
内服治療や手術治療を行っています。2021年2月に前立腺蒸散用のツリウムレーザーを導入し(Cyber TM-200W)、経尿道的前立腺レーザー蒸散術を開始しました。2021年は127名の方がこの手術を受けました。最高齢では91歳の方が手術を受けて無事に退院されました。従来の経尿道的前立腺切除術(TUR-P)に比較して、周術期の出血が少ないため、体にかかる負担が少なく、入院期間が短いのが特徴です。

ツリウムレーザーは他の医療用レーザーに比べて蒸散力が強く、手術時間が短縮されることが報告されています。また、術後の尿失禁がほとんど起こらないのがこのレーザーを用いた手術の特徴の一つです。患者さんによっては抗凝固剤を継続したままでも手術を受けることが可能で、術後はほとんどの方で今までの内服治療以上に排尿状態が良くなります。前立腺肥大症があり、現在の内服治療よりも排尿状態を良くしたい方、少しでも内服薬を減らしたい方が手術の対象となります。

頻度は少ないですが、術後に尿道狭窄の合併症があります(5%未満)。その場合には内尿道切開などでの治療が必要なことがあります。
②膀胱癌
膀胱癌に対しては経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)を行っています。2022年4月から、5-アミノレブリン酸 (5-ALA)を用いた光線力学診断(PDD) 補助下TUR-BTを開始しました。PDD補助下TUR-BTでは、術前に5-ALAの内服を行うことにより、手術中に癌を蛍光発光させ可視化することが可能です。つまり、通常の白色光では見えない膀胱癌でも、青色光(装置:Aladuck405)を当てることにより癌が発光するため、膀胱癌を逃さずに診断することが可能となります。そのため、手術中の膀胱癌の削り残しを防ぎ、再発率を低下することが可能と報告されています(術後4年目の再発率が31%から9%に低下するとの報告があります)。薬剤の内服に伴う有害事象も少なからず存在するため、適応になる方を選んでPDD補助下TUR-BTを行っています。

再発の危険性が高い膀胱癌に対しては、BCGや抗癌剤の膀胱内注入療法を行っています。

進行性膀胱癌に対する膀胱全摘除術は札幌医大に依頼して行ってもらっていますが、周術期の抗癌剤治療(GC療法、dd-MVAC療法など)や、癌免疫治療(キイトルーダ)、抗体-薬物複合体治療(パドセブ)などは当院で行っています。
③尿路結石
尿路結石に対しては経尿道的尿管砕石術や経皮的結石砕石術、およびそれらを組み合わせたECIRS(経皮・経尿道同時内視鏡手術)を行っています。2021年2月に砕石用レーザーを新規のものに更新しました(Lumenis Pulse 30H)。従来のレーザーに比べて操作性に優れていて、結石の砕石効率も向上したレーザーになります。また、経皮的砕石術を行う際の砕石装置であるリトクラストも新しい装置を購入しました(LithoClast Master-J)。従来の砕石装置では行えなかった、砕石と吸引を同時に行うことで、効率的な結石治療や手術時間の短縮が可能となります。

腎結石や上部尿路結石の手術時には、使い捨ての軟性鏡であるLithoVueを用いて治療を行っています。反復使用する尿管鏡に比べて、カメラのクセがなく、操作性に優れていますので、手術時に良好な視野が確保出来、安全に手術を行うことが可能となっています。
④腎癌
腎癌に対しては腹腔鏡下腎摘除術、腹腔鏡下腎部分切除術を行っています。2021年度は約20件の腹腔鏡手術を行いました。当院には現時点で手術支援ロボット(DaVinci)はありませんが、大部分の小径腎癌は腹腔鏡下に治療が可能です。2020年4月以後の腹腔鏡手術は、手術時間2時間35分、出血50ml以下、阻血時間14分(部分切除の場合、いずれも中央値)で、輸血を要する症例はいませんでした。また、進行性腎癌に対しては、分子標的薬治療や癌免疫治療およびそれらを組み合わせた治療を行っています。治療に伴って有害事象が出現した際にも、他科と連携して対応することで、安全に治療を行っています。
⑤前立腺癌
前立腺癌が疑われる症例に対して1泊2日で前立腺生検を行っています。癌が見つかり、手術治療や放射線治療が必要な場合は、関連の札幌医大などを紹介しています。治療後の定期通院や、進行癌に対する内分泌治療や抗癌剤治療は当院で施行可能です。
⑥女性泌尿器科
腹圧性尿失禁や膀胱瘤に対して手術治療を行っています。腹圧性尿失禁に対してはTOT手術(尿道スリング手術)を行っています。麻酔下に約30分の手術で、最短で3日間の入院で治療が可能です。膀胱瘤に対しては自己組織を用いた膣壁形成を行いますが、再発例に対しては腹腔鏡下手術を行います。
⑦小児泌尿器科
停留精巣に対して、年間約10件の停留精巣固定術を行っています。片側で約1時間の手術になります。患児、付き添いの家族の負担を減らすため、1泊2日の入院で行っています。その他、小児泌尿器科疾患に対しての初期診断を行っています。専門的治療が必要な場合は、小児泌尿器科専門病院(北海道立子ども総合医療・療育センターなど)を紹介しています。
⑧その他
上記以外にも幅広い疾患の治療に対応しています。治療内容や治療適応に関しては受診してご相談ください。
 

医師紹介

外来診療、手術治療ともに二人で分担・協力して行っております。お互いに、患者さんの立場になって考えることを信条に、日々の診療を行っております。
高柳 明夫 (医長) 日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本泌尿器科学会 日本泌尿器科内視鏡学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
日本泌尿器科学会 日本泌尿器科内視鏡学会 泌尿器ロボット支援手術プロクター認定医(前立腺)
da Vinci Surgical System certificateドクター
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本性機能学会専門医
日本女性骨盤底医学会経膣メッシュ手術講習受講医
Quanta Cyber TM(ツリウムレーザー前立腺手術)Maestro認定
幸前 和 (医員)
仙田 勝也 (医員)
高柳 明夫
2020年4月1日に当院に着任しております。2002年に札幌医大を卒業し、札幌医大を含めた関連病院で勤務してきました。札幌医大では外来診療はもちろん腹腔鏡手術、ロボット手術(当院では未導入)、開腹手術などを多く経験してきました。また、抗癌剤治療、癌免疫治療、分子標的薬治療のみならず、若手医師の指導、教育にも携わってきました。今後も、今までの経験を糧に、さらにスキルアップできるように精進したいと考えています。

 
幸前 和
女性泌尿器科を専門にしています。
排尿に関するお悩み、年齢のせいではないかもしれません。ぜひご相談ください。
 
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