診療・各部門
Respiratory Disease Center (Thoracic Surgery)
診療内容・特色
胃癌、大腸癌、肝癌、膵癌、胆管癌、胆石症、腸閉塞、鼠径ヘルニア、虫垂炎などの消化器疾患、乳癌、甲状腺癌などの乳腺・内分泌疾患、肺癌、膿胸、自然気胸等の呼吸器疾患に対し、外科的治療を6名の医師によるチーム制で行っています。6名の医師の中には外科学会専門医・指導医、消化器外科学会専門医・指導医、内視鏡外科学会技術認定医、呼吸器外科学会専門医、肝胆膵外科学会高度技能専門医がいます。当科は消化器センターと呼吸器センターにも属しており、それぞれの領域で各専門家が集い、日々ディスカッションを重ねております。個々の患者さんの病状に対応するための最適解を探り、より安全で満足度の高い手術を心がけております。
胸腔鏡手術
胸腔鏡手術は、肺の手術の際に行います。使用するカメラは腹腔鏡手術でも使用できるものです。異なる点は、胸腔内は胸郭によってすでにドーム状となっているので、二酸化炭素を吹き込む必要がないことです。整容性に優れ、痛みの程度や侵襲が少ない傾向にあることは腹腔鏡と同様です。
手術支援ロボット「ダヴィンチXi」導入
当院は2024年3月より手術支援ロボット「ダヴィンチXi」による手術を開始しました。
ロボット支援下手術では、執刀医はサージョンコンソールという、いわばコックピットで三次元表示モニターを見ながら、手と足で3本の手術用のアームと専用カメラを操作して手術を行います。手術用のアームとカメラはサージョンコンソールより発せられた執刀医の指示にそって忠実に動きます。手術用のアームは多関節で手ブレ防止機構、モーションスケール機構がついていて従来の内視鏡手術用鉗子よりも精密で繊細かつ複雑な動きが可能となっています。また専用カメラは3Dでズーム機能もあり、
視野も広く奥行きの把握も良好です。これらを駆使することで、より安全かつ患者さんの体の負担の少ない手術が可能となります。現在我が国では呼吸器、心臓、消化器、泌尿器、婦人科、頭頸部領域で保険適応下にロボット手術が行われています。当院でも泌尿器、消化器、呼吸器領域で週3回程度行っています。
栄養サポートチーム(NST)
入院する患者さんに最良と思われる栄養療法を提供するために、医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、言語聴覚士など多職種で構成された医療チームのことです。外科はNSTと共同して栄養管理や胃瘻、腸瘻、中心静脈栄養カテーテルポート造設を行っています。
対象疾患・症状
当科で診療することの多い病気の特徴と治療
肺がん
肺がんは40歳代後半から増加しはじめ高齢になるほど多くなります。
全部位の癌の中での死亡数1位です。(女性は2位)
【症状】
なかなか治りにくい咳、血痰、胸痛、喘鳴、息切れ、声のかれなどがありますが、こうした症状がない場合も多く、検診などの胸部X線検査やCT検査によって発見されます。
【治療】
呼吸器内科と連携し肺切除、抗がん剤治療、免疫治療、放射線治療など患者さんに最適と思われるものを選択して行っております。
【手術】
非小細胞肺がんのIA、IB、IIA、IIB 期、(時にIIIA期)、小細胞がんのⅠ期は手術の適応になります。がんの場所や広がりによって、肺葉の一部を切除 (区域切除)や肺葉を切除、片側の肺全てを切除する場合などがあります。当科では体への負担が少ない胸腔鏡手術を主に行っています。大腸癌、腎癌などよりの転移性肺腫瘍も積極的に切除しております。
気胸
何らかの原因で肺に穴が開いて肺がしぼんでしまう病気です。
自然気胸は若い痩せ型の若い男性に多く発生し、続発性気胸は慢性閉塞性肺疾患を伴う高齢者に多く発生します。
【症状】
胸痛や呼吸困難などが起こります。
【治療】
呼吸器内科と連携し胸腔穿刺、ドレナージ、癒着療法、手術など患者さんに最適と思われる治療法を選択して行っております。
【手術】
繰り返す場合や穿刺ドレナージなどの保存的治療で治らないものなどが手術の対象になります。
体への負担が少ない胸腔鏡手術を標準的に行っています。空気漏れをしている部位を結紮する肺縫縮術や肺の一部を切り取る肺部分切除が行われます。
医師紹介
数井 啓蔵 | (副院長) | 日本外科学会認定医・専門医・指導医 |
日本消化器外科学会専門医・指導医 | ||
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医 | ||
北海道外科学会評議員 | ||
正村 裕紀 | (部長) | 日本外科学会認定医・専門医・指導医 |
日本消化器外科学会専門医・指導医 | ||
日本消化器病学会専門医 | ||
日本大腸肛門病学会専門医 | ||
日本呼吸器外科学会専門医 | ||
日本内視鏡外科学会技術認定医 | ||
植木 伸也 | (医長) | 日本外科学会認定医・専門医・指導医 |
日本消化器外科学会専門医・指導医 | ||
日本肝胆膵外科学会評議員・高度技能専門医 | ||
インフェクションコントロールドクター(ICD) | ||
財津 雅昭 | (医長) | 日本外科学会専門医 |
日本消化器外科学会専門医 | ||
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医 | ||
日本内視鏡外科学会技術認定医 | ||
川越 麗美 | (医員) | 日本外科学会専門医 |
日本消化器外科学会消化器外科専門医 | ||
日本消化器外科学会消化器がん外科治療認定医 | ||
城ノ口 悠生 | (医員) |